タイムス

ある地方紙の廃刊に思う
http://www.kajika.net/okada/980910.htm


(読売新聞)(2009年3月6日22時23分)
札幌タイムス」6日付けで休刊

 札幌市を中心に週刊紙札幌タイムス」を発行してきた北海道二十一世紀タイムス社
(札幌市)は6日、同日付で同紙を休刊すると発表した。

 発行部数が約3000部に落ち込んでおり、3月に入り、取引先から新年度の通年広
告カットを宣告され、休刊を決めた。再開の予定はなく、事実上の廃刊となる。

 1998年に廃刊した地元紙「北海タイムス」の元社員らが同社を設立。99年に日
刊紙「フロンティアタイムス」を創刊し、2001年に「札幌タイムス」に変えた。

 創刊当初は3万部を発行していたが、ここ数年は約3000部で推移。05年に週刊
紙に移行した。

 同社は負債約2億1000万円を抱えており、近く廃業する。



北海道新聞)(2009年3月7日8時24分)
札幌タイムスが休刊 事実上の廃刊

 札幌圏を中心に週刊紙札幌タイムス」を発行してきた北海道二十一世紀タイムス(札幌)
は六日、同紙を休刊すると発表した。急速な景気後退による資金繰りの悪化が引き金となった。

 同社は、一九九八年九月に倒産した北海タイムスの役員らが、経済界や販売店、道民など
の出資を受け九九年四月に設立。同年六月に「フロンティアタイムス」を札幌、旭川で創刊
し、七月から朝刊の日刊紙となったが、八月には旭川から撤退し、夕刊化。二〇〇一年には
題字を「札幌タイムス」に変更し、〇五年から週刊に移行していた。

 当初は三万部としていた発行部数も「十分の一程度」(同社)まで落ち込んだ上、景気悪化
でスポンサーの支援が十分に得られず資金繰りが悪化、事実上の廃刊に追い込まれた。

 同社によると負債総額は約二億一千万円で、自主廃業か法的整理かは今後検討する。当面は
役員が残務整理に当たり、九人の社員は解雇される見通し。

 かつて北海タイムスの社長だった藤野紘一社長は「北海タイムスの精神を引き継ぎ、地方紙
として多様な言論の一翼を担おうとがんばってきたが、かなわなかった」と話した。



共同通信)(2009年3月7日11時30分)
 札幌市などで週刊タブロイド紙札幌タイムス」を発行してきた北海道21世紀タイムス
(札幌市)は6日、同日発行した2057号をもって休刊すると紙面で発表した。

 同社は前身の「北海タイムス」が1998年9月に破産した後、元社員らが道民の出資を受
け99年4月に設立。当初は週刊「フロンティアタイムス」として再スタートし、その後は日
刊紙に変更。2001年に「札幌タイムス」に改題し、05年に再び週刊紙になった。

 休刊の理由を「広告や購読部数の急激な落ち込みで、新聞制作費、配達費などが確保できな
くなった」と説明している。



時事通信)(2009年3月6日17時50分)
札幌タイムス」が休刊=北海道

 札幌市を中心に週刊紙札幌タイムス」を発行してきた北海道二十一世紀タイムス社(同市)
は、6日付の紙面に同紙を休刊するとの社告を掲載した。
 同紙は道内をエリアとする日刊紙「北海タイムス」が1998年に廃刊したことを受け、元
社員らで99年創刊。発行形態を変えながら、札幌都市圏でタブロイド判の週刊紙を発行して
きた。



(北方ジャーナル・公式ブログ)3月6日

 (第一報)
 1998年に廃刊した道内紙「北海タイムス」の社員らが99年に創刊した「札幌タイムス(旧フロ
ンティアタイムス・北海道21世紀タイムス発行。現在は週刊)」が、創刊10周年を目前とした
3月6日号をもって休刊することが明らかになった。
 同号1面には同社・藤野紘一社長による「本号をもって休刊致します」という一文が掲載され
ている。


 (第二報)休刊宣言の「札幌タイムス」藤野社長会

 3月6日付社告で休刊を発表した「札幌タイムス」の藤野紘一社長(68)は同日夕、同社で会見
を開いた。
 藤野社長は「4月9日で創立10周年を迎え、11年目を目前にした今日付けの号で休刊せざるを得
なくなった。誠に無念。これまで我々を応援してくださった多くの道民のみなさんや株主、読者
のみなさん、広告主の方々に心から感謝をいたしますと共に、ご迷惑をおかけすることを深くお
詫びします」と陳謝した。
 休刊の理由について藤野社長は「私のスタート当初の見通しの甘さと資金不足が原因。これま
で銀行の融資が一度もなく、特に最近の厳しい経済情勢がこたえた。負債が約2億1千万あり、社
員への未払い賃金もある。退職金もないが、早々離れてもらうことが彼らの利益になると考え、
近々解雇する予定。公称3万部だったが、実売3千部という状況で、週刊化したことで経費が半分
になったが、収入が3分の1になってしまった」と語った。