九州の旅④日目(壱)・長崎・端島

端島軍艦島)へ

釧路コールマインの採炭現場まで足を運んだ炭坑好き、金属鉱山好きとしては、端島や池島は外せない場所だ。15年前に九州を回ったときに、もちろん端島にも行きたかったが、日程などの理由で長崎までは足を伸ばせなかった。しかし、行けない間に端島世界文化遺産に登録され、多くの観光客が訪れる場所になっていた。その分漁船をチャーターするより、遥かに安く安全に上陸できるので、怖がる奥さんを説得して軍艦島コンシェルジュの午前の便を予約した。

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常磐港でこれから乗る船、ジュピターを見つけても、そのそばの待合所では受け付けできないので注意が必要だ。ジュピター前から歩いて5分ほど、国道挟んで斜め向かい、ガソリンスタンド奥にあるビルが受付場所となる。予めスマホの画面に表示した二次元バーコードでチェックインする。予約時には席がなく、スタンダード(僕)とスーパープレミアム(奥さん)で予約したが、相談するとスタンダード2人に変更してくれ、差額を返還してくれた。なかなか親切な対応で喜ぶ。

軍艦島コンシェルジュのクルーズ船「ジュピター」

酔い止めのトローチをなめつつ乗り込んだ船内では、ガイドの浜口先生が端島だけでなく、途中の世界遺産の造船ドックや女神橋などを解説してくれる。

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長崎港から南西へ17.5km、およそ30分で端島が見えてきた。

端島では、長崎市の条例で波の高さが50センチを超えると桟橋が使用できず、ここ2ヶ月半で5回しか上陸できていないという。船の中で、浜口先生が「きょうはラッキーです。上陸できますよ」と笑顔。船は端島を周遊した後、桟橋に横付けした。

南西側。左から70号棟端島小中学校、65号棟、69号棟端島病院、67、68号棟

南東側。右側の7階建ては30号棟で、1916年竣工の日本最古のRC建築。崩壊が進む

右から30、31号棟。31号棟左下の大穴はベルトコンベアーを通した跡。アパート内にベルトコンベアーを取り付け、ボタ(ズリ)を捨てていたという

中央奥に見える有名な67号棟のX階段

いよいよ上陸

上陸できたのは良かったが、見学場所は島の南東の炭坑施設部分のみで、病院や学校、アパート群は近づくことができない。

右からベルトコンベア支柱、端島小中学校、65号棟

二抗口桟橋と巻き上げ櫓跡

総合事務所跡

右から国内最古のRC造建築の30号棟、壁にベルトコンベアーを通した31号棟

倒壊寸前の30号棟。風雨に長年さらされ、鉄筋が浮き出ている

    明治時代に造られた石積みの護岸。この部分が世界遺産だという