【2017年3月28日後編】

宿に帰ると、釧路の飲み仲間、ジョーから連絡がきていた。おすすめのパブを選んでもらっていたのだ。
(外観撮り忘れたため、Google Streetviewより)
ノッティングヒル・ゲート駅から、ケンジントンチャーチ・ストリートを5分ぐらい南に歩くと、右手に見える、チャーチル・アームズhttp://www.churchillarmskensington.co.uk/というパブが再会の場となった。一緒に住んでいるガールフレンドも連れて行くという。

チャーチルアームズは、ロンドンで最も歴史のあるパブの1つで、1750年にオープン。第二次世界大戦時の英首相ウィンストン・チャーチルの祖父母!が通っていたため、その名が付いたというけれど、その当時はどういう店名だったのだろうか。

待ち合わせの午後6時半にパブに着くと、店内はすでに人でごった返していた。カウンターの前で立ち飲みする人、人、人。まさかの立ち飲みかと一瞬思ったが、ジョーとガールフレンドが右手のテーブル席を確保してくれていた。7年ぶりの再会に固い握手を交わす。ビールはカウンターで注文するのだが、一杯ごとにカードで支払えて便利だ。

ジョーはサトウキビのフェアトレードの会社につとめ、ガールフレンドのベネさんはベルギー人の弁護士で、英国議会につとめている。何の仕事かと聞いたら、BREXITの法整備だという。ん?ブレグジット?と何のこっちゃと頭をひねっていたら、となりで奥さんが、あれ、EU離脱のやつでしょと言う。あー、あれのことか。英国で最もホットな話題ではないか。しかも議会といえば先日テロがあったウエストミンスターということになるが、ギネスやら何やら結構飲んで英語もおぼつかなくなっていて、結局それについては聞けなかった。ジョーは日本に3年滞在の後、英国に帰国。それ以来、日本に行っていないという。釧路で通っていたあの店はよかった、とジョー。老舗パブでロンドナーに褒められる釧路のバーってちょっとないと思う。残念なのは、あの店は閉店していて今はもうないということだ。「僕らはまた日本に必ず行かなくてはならない」とジョーは言う。

遅れて、ガールフレンドの元職場の同僚がやってきた。マットというフレンドリーな彼はユネスコで働いているという。結構な肩書のメンツだが、すごいのは3人とも自転車通勤で、パブにも自転車でやってきた。英国は自転車の飲酒運転に寛容だ。日本も10年ぐらい前なら・・・・。
結局、おごったりおごられたりしながらビールを飲んでいたら、あっという間に3時間ぐらいすぎた。3人とも明日は9時から仕事ということで、記念写真と再会を誓ってお開きになった。僕らも宿に戻る。明日は日本に帰国だ。