DEAN&DELUCA

tranthought2006-05-21

昨日というか、数時間前まで羽田空港でキャンセル待ちをしておりました。空港のカウンターに着いて「は?満席?」。空席ばかりのスカイマークをなめていたのが原因です。結局乗りたい便には乗れず、次の最終便待ちということになってしまいました。最悪乗れなければ、高校時代からの友人Kの家に泊めてもらって朝一の便で帰ろうと思っていたのですが、結果的には乗れました。

最終の集合時間まで時間があるので晩飯をと第一ターミナルの案内板を見たら、見たことのあるお店の名が。その名はDEAN&DELUCA

ちょっとマニアックですが、あの映画「ハンニバル」のエンディングでレクター博士アメリカを脱出した折、飛行機の中に持ち込んだランチボックスのブランド名です。よく覚えていないけど、たしか隣の少女に子羊の脳ミソを食べさせるアレです。

調べたところによると、ニューヨークのあのSOHO(South of Houston Street)地区に端を発した高級食材店で、海外第1号店は東京丸の内店だそうです。3万円のバルサミコ酢を平気で売る神経といい、僕には全く縁が無いのは明白ですが、カフェだし時間あるしネタになりそうだし行ってみることにしました。

店構えはカフェのくせにステンレスを多用し、やたら高級感があります。そして客がひとりもいません。大丈夫なのかと不安になり、ただのハムチーズサンドが500円オーバーするのに驚きつつ、負けないぞと(何に?)意を決してコーヒー、ベーグルと共に注文し、席に着きました。実家で発掘したカラマーゾフの兄弟を持ってきていたので、アリョーシャがどうのと読みつつ食べたのですが、チーズサンドはまあまあのお味、ベーグルはベーグル、コーヒーは、村上春樹の表現を借りれば、インクを煮詰めたようなお粗末な味でした。本当ガッカリ。

それにも増して問題があったのはショウジョウバエがまとわりついてくること。彼らはコーヒーの香りが好きだそうで、コーヒーカップのフチにとまろうとしつこくアタックしてきます。ハエを手で振り払いながら、俺何やってんだろう。おかしいな?ここって高い店のはずだよなと、あきらめの境地で間抜けな葛藤をひとりでしてたんだな、これが。