ウィリアム・サマセット・モーム

tranthought2006-05-16


このところ忙しく、更新できなくてごめんなさい。
これからもしばらくだめそうなことを重ねてお許し頂きたく候。

しかも、今回の更新は個人的な読書リストみたいなものなので、さらっとスルーしてくださいませ。

最近ニヒリスト、モームの「人間の絆」(岩波文庫)を読みました。
実家の二階から発掘した新潮文庫版が途中までしかなかったので、買い足しました。彼の自伝的長編小説で、若干強引ですがハッピーエンドです。

僕は根性なしなので、長編を読む以上できればハッピーエンドで終わってほしいなと常々思っています。時間かけて長編読んで、それでバッドエンドだと、立ち直るのに相当時間がかかるんですね。
別に読者サービスすべきとか、読者に媚びろとか言っているわけではありません。意図的な読後感の悪さよりは、意図的でも読後感が良い方が良いなと思っているだけです。だいたいうまくいかないけど。

ひねくれ主人公フィリップの女性遍歴はミス・ウィルキンソンに始まって、悪女ミルドレット、大いなる母性サリーで終わるのですが、僕が興味を持った女性はファニー・プライスです。僕が登場人物なら、真っ先に彼女のフォローをしてあげたい。心底どうでも良いですね。はいすみません。

モームは後世に伝えるべき『世界の十大小説』という評論を出していて、今回はこの中で紹介されている作品の文庫を古本屋で探すために更新しました。ちなみにドストエフスキーは高校の時に『罪と罰』のさわりで挫折、ついでにマルクスの『資本論』は大学時代、一家に一冊と軽い気持ちで生協で揃えようと思ったら、岩波文庫で1巻1,000円、全10巻というお値段とボリュームで挫折。ジョイスの『ユリシーズ』も・・・。死ぬまでに『罪と罰』と『カラマーゾフ』とシェイクスピアの戯曲とマルクスの『資本論』は読んでおきたいです。

以下モームの『世界の十大小説』

フォールディング      『トム・ジョーンズ
ジェイン・オースティン   『高慢と偏見
スタンダール        『赤と黒
バルザック         『ゴリオ爺さん
ディケンズ         『デビット・カッパーフィールド』
フローベール        『ボヴァリー婦人』
メルヴィル         『白鯨』
エミリー・ブロンテ     『嵐が丘
ドストエフスキー      『カラマーゾフの兄弟
トルストイ         『戦争と平和

本当、有名なのばかりですね。翻訳者でおすすめのものがありましたら教えてください。
ちなみにモームの『人間の絆』は、新潮文庫1959年初版(中野好夫訳)ではなく、岩波文庫2001年初版(行方昭夫訳)の方が100倍わかりやすいです。読んでみたいという方がいらっしゃいましたら、お貸しします。