九州の旅③日目(壱)・鹿児島→熊本→長崎

霧島神宮→道の駅霧島→伊佐市

すっかり撮るのを忘れたが、霧島観光ホテルの朝食バイキングも充実していた。さつま揚げのさつまは薩摩のことだと今さらながら思い出し、とりめしではない鶏飯(けいはん)を初めて知る。鶏飯は、ご飯の上に、鶏肉のささみや錦糸卵やしいたけを載せ、ねぎと紅生姜と刻み海苔を散らし、鶏だしのスープをかけて食べる。全国どこでも手に入る食材だが、40代半ばで食事で感動するとは、まだまだ人生捨てたものではないと思った。きょうのお宿は長崎市内なので、早々に宿を発つことにする。桜島の見えるところを教えてもらい、道の駅霧島へ向かう。

道の駅霧島の駐車場から見た桜島

続いてきのう夜に見た朱塗りの鳥居へ。

霧島神宮の鳥居

霧島神宮は、「天照大神の孫の天孫として、高天原から日向(九州の南部)に降り、皇室の祖先になったとされている神」(コトバンクより)、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を祀る。坂本龍馬が1866年(慶応2年)旧暦の3月、お龍と新婚旅行に訪れたということを、境内に入って初めて知る。妻は司馬遼太郎の著作を読み、京都も訪ねているが、霧島神宮はノーマークだったらしい。

ノーマークだった坂本龍馬夫婦の新婚旅行

国宝霧島神宮本殿

樹齢800年の御神木(杉)。高さ38メートル

霧島神宮には古くから九面信仰があり、「工面がいい」などと商工業者から縁起物ともてはやされている。2021年には巫女さん考案の「九面」をモチーフにしたキャラクター「九面どん」が登場。知名度がネックだが、九州はくまモンだけではないことをアピールする。

続いて、霧島観光ホテル方向へ戻り、伊佐、水俣方向へ

 

県道53号を北上すると左手に見える古墳状の丘

集落の集合墓地だろうか。北海道では見たことがない

霧島温泉から県道53号を伊佐市方向へ北上すると、伊佐市菱刈南浦付近の県道左側の田んぼに小さな古墳状の丘が見える。本州では集落とか農家の土地に墓地が点在するが、こういう形式の墓地(のようなもの)は見たことがないので、九州に来たと実感する。

www.google.comちなみに菱刈というのは、同地を納めていた菱刈氏にちなんでいて、日本で唯一の金鉱山、菱刈鉱山住友金属鉱山)が近くにあったりする。

レンタカーを借りて、見知らぬ土地を巡るには、なるべく高速は使わないほうがいい。今回は弾丸ツアーなので仕方がないが、次はこうした発見を楽しむためにも余裕のある日程を組みたいと思う。

伊佐市内の国道近くの小川内関所跡。裏は民家だが周りに人がいない

さりげなくすごいことが書かれている看板

それにしても九州はすごい。西南戦争の古戦場跡とか関所跡などの名所旧跡が、そこかしこの看板にさりげなく書かれていたりするので、「何?今の見た?」などといって引き返すことしばしばだった。重ねた歴史の重みが北海道とは比較にならず、いちいち拾っていると目的地にたどり着けない。

とはいえ、伊佐市熊本県との県境で水俣市の隣。目的地はすぐそこだった。