2・熊本県つづき
宿はサクラマチクマモトという中心市街地再開発の複合施設内にあり、熊本城まで徒歩10分ほどの好位置だった。でもタイトスケジュールで時間に余裕がないので、午前8時半ごろチェックアウトし、レンタカーで好評の二の丸駐車場へ向かう。のんびりと加藤清正像を拝みたかったが仕方ない。
連休や週末に混雑するらしい二の丸駐車場は、平日なのでガラガラだった。目の前の北口から徒歩5分で天守閣ということだったが、平日と土曜は南口のみということで迂回することに。途中、熊本地震で崩壊した奉行丸南東の石垣について、警備のおじさんから説明を受ける。まるでガイド顔負けなのがすごい。続いて、南口で入場料を払い、目新しい立派な鉄骨造のデッキを通ると、天守閣にたどり着いた。
続いて、夏目漱石が1年8ヶ月滞在し、長女が生まれた内坪井旧居へ。地震の補修工事のため、外観のみ(奥さんが)見学し、足早に阿蘇山に移動する。
県道339号ミルクロード経由で大観峰へ。狭い道を上りながら、なぜミルクロードなのかと思っていたら、道沿いの草地にたくさんの茶色い牛がいたので納得する。
大観峰はウィキペディアによると、「熊本県阿蘇市にある山である。標高は935.9m。 阿蘇北外輪山の最高峰であり、阿蘇カルデラやそのカルデラ壁、そして中央火口丘である阿蘇五岳をはじめ、九重連山も一望することができる」とある。山だそうです。大観峰が大きな展望台だと思っていた浅薄さをここにお詫びします。確かに写真見ると山の上という気もする。大観峰の滞在時間は30分ほど。トイレ休憩して、宮崎へ県越え。今度は神々がおわする高千穂峡へ。
3・宮崎県
実は大観峰から高千穂峡は、北海道の感覚からすると約70キロ、時間にして1時間ちょっとなので、それほど遠くない。高千穂峡の第1御塩井駐車場は、2022年10月現在駐車代500円で、名所の真名井の滝に最も近いが基本的に満車。そこで第2あららぎ駐車場(300円)に停めるが、台風の影響で遊歩道が閉鎖されていて、狭い車道を10分ほど歩くことになった。10分ほどで中心部に着くので大したことはないが、ここでも真名井の滝のビュースポット、滝見台が閉鎖。仕方ないので別の場所から真名井の滝を撮影したが、まあまあの画角で撮れた。
撮影機材は10年ぐらい前に買ったリコーのキワモノカメラGXR+P10 KITを持って行った。でも今回も含めて5回ほど一緒に転んだり、落下させたりしたので、電源が入らなかったり、露出オーバーになったり、ピントが合わなかったりする。なので旅行中ずっと電源を入れ直したり、マニュアルで露出補正をかけたりシャッタースピードを遅くしたりしていた。まあ、仮に完調だったとしても、そもそもP10はコンデジの1/2.3型CMOSセンサーなので、写りはそれ以上の何ものでもない。
宮崎はチキン南蛮ということで、お昼も大分過ぎていたが、道の駅でまあまあなものをいただく。
お次は奥さんのリコメンド天岩戸。わが家では例えとして、「あまのいわと」がわりと日常会話に出てくるので、これは行っておかねばならないとなった。真名井の滝からは結構離れているので、スケジュールがタイトな方はお気を付けください。天岩戸神社から天岩戸までも歩いて10分とこれまた離れている。面倒なので天岩戸入り口すぐそばの土産物屋の駐車場に(無断で)停め、またそこから10分ほど歩いてやっと天岩戸に着いた。それにしても今回の旅は10分単位が多い。
土産物屋の駐車場を借りたので、お詫びに宮崎名物のマンゴーソフトを買うと午後4時をまわった。
4・鹿児島県
いよいよ、本日のお宿を目指し、3県目となる鹿児島県は霧島温泉へ約200キロをただひたすら移動する。霧島市は桜島の北側に位置するけれど、そこまで行くと翌日の熊本入が絶望的なので、さらに北部の霧島温泉に宿を決めた。延岡から東九州自動車道をぶっ飛ばし、移動時間およそ3時間。温泉手前で巨大な朱塗りの鳥居を見かけ、あれはなんだと引き返す。北海道神宮の北1条通にかかっている第一鳥居ぐらいの大きさだろうか。これは写真に収めねばと焦るが、あたりは漆黒の闇の中、3回ほど仕切り直してもリコーのGXRはとうとう像を結ばなかった。時間がないので諦めて移動する。
宿にたどり着いたのは午後7時とまあまあなお時間がかかった。温泉街のローソンで鹿児島限定の芋焼酎をお安く調達し、旅のお供にする。
今回泊まった霧島観光ホテルは、温泉と食事が売りで、実際に期待以上の料理だった。コース料理で接客もよく、これは良い食事だったと思って時計を見ると、いただきますから1時間半ほど経過していた。急いで温泉に入らないと1日が終わる。
あすは謎の鳥居の正体を突き止めて、再び熊本へ。まずは水俣へと向かう。