季節外れのおばけ話

夜、部屋の灯りをつけて寝たことが2度ある。1度目は高校時代、2度目はつい先日だ。理由は怖いから。


そいつは高校2年のある夜、部屋の入り口に立っていた。夜中ふと目が覚めると、姿はわからないけど、入り口から気配を感じる。立っているのもわかる。でも灯りをつけてみたら誰もいない。気味が悪いのでそのままつけっぱなしで寝た。


それから13年後の先週火曜日、ふと目が覚めると暗い人型の影が僕の頭側から、首を絞めようと両手を伸ばしていた。「何だ何だ」と思って灯りをつけたら誰もいない。やはりそのままつけっぱなしで寝た。


恨みを買うようなことは今のところしていないし、すごく久しぶりだったので懐かしかった。昔はその部屋で家族4人が川の字になって寝ていたのだけど、母親によると霊感が少しある親父は、窓から人(みたいなもの)が入ってくるのをたまに感じていたそうだ。「だから何だ」と言われれば、返す言葉もないけど、ま、そういう不思議なこともあるということで。